コロナ禍を機に始めた人が多いと言われているキャンプ。キャンプブームも落ち着きつつあると言われていますが、まだまだキャンプという大自然を使ったアクティビティに興味がある人も多いのではないでしょうか。
キャンプ歴5年で年間15回ほどキャンプに行っている私が、キャンプを始めてみたい初心者が知りたい情報をお伝えしていきます。
初心者がキャンプを始めるために、この記事では
- キャンプ初心者が始める前に知っておきたい3つのポイント
- キャンプ場選びを失敗しないための5つのチェックポイント
- 最低限準備しておきたい9つの道具(ギヤ)
- しておいた方がいい事前準備
について紹介します。ぜひ最後までお読みください。
キャンプ初心者が始める前に知っておきたい3つのポイント
1.キャンプ場の種類
キャンプ場には大きく分けて「フリーキャンプ場」と「オートキャンプ場」があります。ポイントは車をどこに停めるかです。
「フリーキャンプ場」は「野営サイト」などとも呼ばれていて、基本的にテントを張る場所と駐車場が分かれています。車の乗り入れがないことで、静かでより自然な景観を楽しめるのが特徴です。ただし、駐車場から荷物を運ぶ労力や時間がかかったり、荷物を運ぶためのワゴンやキャリアカーが必要になったりします。
「オートキャンプ場」は「オートサイト」とも呼ばれ、車をサイト内に乗り入れることができてテントのすぐ近くに駐車できます。荷物の積み下ろしが楽に行えるので、キャンプ場で過ごす時間を有効活用できるメリットがあります。ただし、キャンプサイト内を車が走行するため、特に小さいお子様は注意が必要です。
そして、これらキャンプ場には次のようなサイトの種類があります。
フリーサイト
広い場所の好きなところにテントを設営する形式です。広さを気にせず自由にサイトを使えるので、開放感のあるキャンプを楽しめます。ただし、テントを張る場所の予約はできないことが多く、良い場所は取り合いになることが多いので、早めのチェックインがおすすめです。また、混雑する人気シーズンは隣との距離が近くなることもあります。
区画サイト
利用できるスペースがきちんと決まっている形式です。広さはさまざまですが、一般的には車1台が駐車でき、テントを張ってバーベキューできるスペースがあります。植栽やロープなどで区切られていますので、プライベート空間を確保しやすいです。
事前に予約が必要なところが多く、人気キャンプ場はすぐに予約が埋まります。また、値段もフリーサイトに比べて高めに設定されていることがほとんどです。
バンガロー・コテージ
バンガローやコテージといった、キャンプ場に常設されている宿泊施設もあります。部屋だけの施設や、家電や水回りの設備、布団の貸出がある施設など、キャンプ場によってさまざまです。料金は高くなりますが、テントの設営をしなくてもいいので気軽にキャンプを楽しむことができます。
2.キャンプを始めるのに最適な時期
初心者がキャンプを始めるなら【春か秋】がおすすめです。季節ごとにキャンプの楽しみは違いますが、過ごしやすい気候で虫の少ない時期に始めることをおすすめします。具体的には、春は4月から6月の梅雨入り前ぐらい、秋は9月下旬から10月ぐらいです。
それぞれの良さと注意点をまとめましたので参考にしてくださいね。
春 | 秋 | |
良さ | ・涼しいので日中過ごしやすい・虫が少ない・花見キャンプができる | ・日中過ごしやすい・紅葉を楽しめる・食べ物が美味しい |
注意点 | ・朝晩はまだ冷える・GWや週末はキャンプ場の予約が取りづらい | ・後半になるにつれて夜の寒さ対策が必要・台風シーズンに注意 |
3.キャンプにかかる費用の目安
「キャンプを始めるのにどれぐらいお金がかかるの?」そんな疑問に、「初期費用」と「1回のキャンプ費用」に分けて目安をお伝えします。
初期費用
ソロキャンプだと5~7万円、ファミリーキャンプだと10~15万円が目安といわれています。実際、筆者自身もファミリーキャンプを始める時に13万円ほどかかりました。
費用の大部分を占めるのはテントです。特に、ファミリーキャンプの場合、ある程度大きさのあるテントが必要になりますし、家族構成に合わせて準備するものも多くなるので費用が高くなります。
1回のキャンプ費用
ソロキャンプとファミリーキャンプで大きく異なりますが、ファミリーキャンプであれば1回のキャンプにかかる費用は約2万円ぐらいです。内訳の項目は、キャンプ場の使用料、交通費、食費、消耗品費、遊び代などです。
宿泊数やキャンプ場のグレード、立ち寄る観光スポットによって費用が変わってきます。キャンプの目的によって、お金をかけるところや節約するところを工夫していきましょう。
キャンプ初心者がキャンプ場選びを失敗しないための5つのチェックポイント
「キャンプに行こう!」と決めたら、早速キャンプ場を探さないといけません。でも、「SNSの記事で見て良さそうだったから」などで選んでしまうと失敗します。初心者がキャンプ場選びで失敗しないためのチェックポイントを5つお伝えしますので、是非参考にしてください。
1.キャンプサイトのロケーションはどうか
キャンプサイトには、次のようなロケーション(場所)があります。
芝生・砂地・林間・川沿い・湖畔・高原・海沿い
初めてのキャンプであれば、芝生をおすすめします。キャンプの目的や季節によって選ぶロケーションは変わりますが、芝生であればレイアウトも考えやすく、テントの設営もしやすいです。
2.キャンプ場のスタイルはどうか
初めてのキャンプはオートキャンプ場にしましょう。そして、初心者は区画サイトをおすすめします。区画サイトであればきちんとスペースが確保されていて、キャンプ場によってはAC電源があったり水道が併設されていたりするので、快適に過ごしやすいです。
お風呂やトイレ、AC電源など施設が充実しているキャンプ場を【高規格キャンプ場】といいます。料金は高めですが、【高規格キャンプ場】を選んでおくと安心です。
3.自宅から遠すぎない場所か
自宅から1時間30分程度で行けるキャンプ場を探しましょう。移動に時間をかけてしまうと、滞在時間が短くなり準備と片づけだけに追われてしまい、せっかくのキャンプも楽しめずに終わってしまいます。いろいろと時間がかかってしまう初心者のうちは、自宅から近いキャンプ場を選びましょう。1時間30分や2時間ほどで行ける場所であれば、比較的余裕をもって動くことができます。
4.近くに買い物ができる場所やレンタル用品があるか
キャンプは荷物が多い遊びです。どれだけ注意をしていても、忘れ物はしてしまうものです。そんな時、キャンプ場の近くにスーパーやホームセンターなどがあると安心です。また、レンタルできるキャンプ場であれば、到着してから忘れ物に気づいても慌てずに済みます。近隣の買い物施設やレンタルの有無は必ずチェックしましょう。
5.キャンセル料はいつから発生するのか
雨だと準備や片づけがさらに大変になるので、できるだけ雨の日は避けたいものです。天候に左右される遊びのため、直前でもキャンセル料が発生しないキャンプ場はとても助かります。雨だけでなく急な体調不良(特に子ども)も考えられますので、キャンセル料はいつから発生するのか必ず調べておきましょう。
2日前までキャンセルできるところや、そもそもキャンセル料不要なキャンプ場もありますので、慣れないうちはキャンセルしやすいキャンプ場がおすすめです。
キャンプ初心者が最低限準備しておきたい9つの道具(ギヤ)
キャンプを始めるにあたって最低限必要になる道具を9つ紹介します。
1 | テント(テントと地面の間に敷くグランドシート) ファミリーならツールームテントがおすすめ。付属のグランドシートがなければ別で準備する。 |
2 | ペグ(テントやタープを固定する杭) ペグハンマー・テントに付属のものでもいいが、強度が弱かったり使いにくかったりするので購入がおすすめ。 |
3 | 寝袋(シュラフ) 購入する際は、記載されている対応シーズンや快適温度、下限温度に注意する。 |
4 | インナーマット 居心地や睡眠時の快適度が変わるので必須。 |
5 | テーブル&チェア かさばるので、小さく折り畳めるものがおすすめ。 |
6 | クーラーボックス ハードとソフトがある。ハードクーラーボックスが1つあると安心。 |
7 | 調理器具 作りたいキャンプ飯に合わせて必要なものを揃えていくのがおすすめ。 |
8 | ランタン(照明具) LEDがおすすめ。 |
9 | BBQグリルや焚き火台 キャンプ場は直火禁止がほとんどなので、バーベキューや焚き火を楽しむなら必須。 |
この他にもあったら良い道具はたくさんありますが、最初から全てを揃える必要はありません。はじめのうちは、レンタルをうまく活用することをおすすめします。
キャンプスタイルによっては必要のない道具もあります。慣れとともに「自分たちのキャンプスタイル」が出来上がってきますので、必要に応じて少しずつ買い足していきましょう。
キャンプ初心者ならした方がいい事前準備
キャンプを楽しむコツは心に余裕を持つことです。心に余裕を持たせるための事前準備を紹介しますので、是非実践してみてください。
テントの試し張りをする
購入したテントは、事前に河川敷などの広い場所で試し張りをしておきましょう。テントの不具合やテント設営の流れと設営にかかる時間などを知ることができます。また、テントのおよその大きさがわかるので、キャンプ場でのレイアウトを考えやすくなります。試し張りをして、キャンプ当日に心の余裕を作りましょう。
スケジュールを立てる
大まかなスケジュールを立てておきましょう。慣れないうちは忘れ物などのイレギュラーが多いです。予定外のことが起こりやすいので、大まかなスケジュールを立てて余裕のある行動を心がけましょう。
一般的なキャンプの流れを書いておきますので、スケジュールを立てる参考にしてください。
【1日目】 | |
13:00~ | チェックイン |
13:30~ | テント設営 |
15:00~ | 自由時間 |
16:00~ | 夕食準備・夕食 |
20:00~ | お風呂・シャワー |
22:00~ | 就寝 |
【2日目】 | |
7:00~ | 起床 |
8:00~ | 朝食(※朝食準備をしながら簡単な片付けもはじめていく) |
9:00~ | 撤収作業 |
11:00~ | チェックアウト |
買い物はできるだけ前日に済ませる
買い忘れをふせぐためにも、買い物は前日に済ませておきましょう。道中で揃えようとすると、買い忘れがあったり必要なものが売っていなかったりして困ります。また、前日に買い物を済ませておくことで時間に余裕が生まれ、道の駅などで地元ならではの食材探しを楽しむことができるのでおすすめです。
積める荷物は前日のうちに積み込む
準備のできた荷物はできるだけ前日に積んでおきましょう。キャンプ当日の朝は早く、やることも多いのでバタバタします。大きな荷物などを前日のうちに積んでおくと時間短縮にもなり、何より積み込みの疲れがかなり軽減されます。疲れた状態からキャンプスタートとならないためにも、積める荷物は前日のうちに積んでおくことをおすすめします。
まとめ
自然の中で過ごすキャンプはとても楽しい遊びです。ただし、キャンプという遊びが自分に合うかどうか分からないかもしれません。そんな時は手ぶらでキャンプできるプランなどもありますので、まずは気軽に体験できるキャンプから初めてみるのもおすすめです。
ここまで読んでくださりありがとうございました。